在家のお坊さんのつぶやき

在家のお坊さんが、法務や生活体験をもとにしたつぶやき、タイの面白い情報、本山で学んだ「仏教」の解りやすい情報、仏教・お寺を身近に感じる情報などを発信しております。

皆さまはどう思われますか?

おはようございます。

 

早く「見習い」が取れるように頑張る?と自分に言い聞かせるお坊さん見習いの「YURYU」です。

 

今日はあるサイトにあった投稿について、皆さまにご提起したいと思います。

相談LINEというサイトに

ハローワークなどで募った見習いのお坊さんや、副業としてお坊さんをやっているような方(いわゆるマンション坊主・サラリーマン坊主)、などを手配された場合は、慰謝料や損害賠償は可能でしょうか?(相談LINEのサイトより引用)

という内容のご相談がございました。

それに対する弁護士さんの回答が下記になります。

契約の内容によりますとまえおきをしながら、高名な僧侶による葬儀を行いたかったが、バイトの見習い坊主では期待した格式ある葬儀を行った気持にはなれないので、契約違反であると。

お坊さんなら誰でもいいのでとの注文なら問題はないが、今回の例では損害賠償をとれる可能性があると回答しております。

 

この件について皆さまはどう感じましたでしょうか?

 

様々な意見がおありかと思いますが、私の私見で述べさせて頂けると

そもそも「お坊さん(僧侶)」とは、「得度(僧侶になる考査・儀式)」を経ないとなれないものと認識しております。

私も本山で得度考査(お経・和讃・正信偈の習熟度)を受けて、得度式を経て「僧侶」となりました。まだまだ未熟ではありますが、僧侶に違いはございません。

また副業(質問者は、いわゆるマンション坊主・サラリーマン坊主と記載しておりますが)としてとありますが、そもそも得度考査を受ける前提は、所属寺がある・師僧がいるというのが条件としてありますので、その所属寺の管理下で法要(葬儀は住職の代理であれば執り行えるとあります)を営むのに何の問題があるのでしょうか。

得度をした者は「僧侶」ですから、見習いも何もありません。

住職資格(教師資格ともいいます)がなければ、法要を執り行えないということもありません。

そしてこの質問者に対する回答に

高名な僧侶による葬儀を執り行いたいと依頼したにもかかわらず・・・

と記載がありますが、何をして「高名な僧侶」となるのかも定義がない事項です。

その様な「高名な僧侶」とは、手配を行う会社などが仲介できる筈がありませんし、檀家にはなりたくないから手配でと考えた質問者の自業自得にしか見えないです。

文句ばかりに聞こえてしまうのは、私の表現不足が招く不徳と反省いたしますが、皆さま方が「僧侶」というものをどうとらえるのかが問題となる事例だと思います。

国家が定める資格ではないにしても、各宗派が「度牒(得度を証明)」という証明書を発行しますので、これを保持する者は「エセ」ではない筈です。

しかし各宗教法人ごとに違いますから、必ずしも統一した基準が無いのも確かです。

私たち僧侶は世間様の目を真摯に受け止め、日々の研鑚を積み、六波羅蜜を実践することを怠らないようにしなければならないと切に思いました。

乱筆乱文失礼いたしました。

 

皆さまがよき「仏縁」に恵まれますように

南無阿弥陀仏

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