報恩講
こんにちは。
浄土真宗のみ教えが少し分かってきたような気がする、お坊さん見習い「YURYU」です。
11月2日~4日まで所属寺の「報恩講」※に出仕をさせて頂きましたので、その際のお話をしたいと思います。
※浄土真宗の門徒さん(他宗では檀家さん)が1年間で最も大切にする法要です。
東本願寺派 本山東本願寺(浅草)では毎年11月23日から行われます。
また全国の東本願寺派の別院や寺院でも年に一度、日時を定めて勤められています。
旧暦の11月28日は宗祖親鸞聖人の祥月命日にあたりますので、それに合わせて「御正忌報恩講」が本山でおこなわれるのも納得です。
親鸞聖人が亡くなられた日に仏法を聴く集いを開いて、自らの信仰を確かめ学び直そうという人たちが集まりました。この集いを「講」といいます。
そして大切なのが「報恩」です。恩に報いる、私たちが生きていくうえには親の恩や師の恩など、いろいろなご恩があります。報恩講の恩は、私たちを救ってくださる仏さま(如来大悲)、そして私たちに先だって生きていかれた方々の勧めによって念仏の教えに遇い、一人ひとりが生きる依り処を教えていただいたご恩のことです。
そのご恩に報い、先達の後に続いて、いつのどこの誰にでもかけられた仏さまからの「本当の願い」を共に聞いてまいりましょうという願いが、報恩講という法要に込められていると思います。
所属寺の「報恩講」は、11月2日から二昼夜のお勤めです。
自然の豊かな琵琶湖を望む由緒あるお寺です。
法要の合間のお昼ごはんは、報恩講の「お講汁」とお赤飯です。
蒸して潰した大豆がお汁の中に入っていて、とても素朴で豊かな味わいのお汁です。漬物も美味しかったです。
毎朝門徒総代とお話をさせて頂きましたが、総代さんの人柄に惚れました。
都会の報恩講は1日で済ませてしまいますが、やはり田舎の報恩講は盛なのだと痛感を致しました。
この花も由緒正しき流儀に則って生を受けた「立花(りっか)」です。
本山の「立花」を手掛ける寺本先生の作です。夜の親睦会では、寺本先生の貴重な経験談などを拝聴させて頂きました。本当にありがたい事だと感謝しております。
裏方の仕事を粛々と勤めております。
初めての事ですから、空いた時間は作法の練習・練習・練習でしたから筋肉痛と、精神疲労気味でヘロヘロでした。
最終日のクライマックス「結願日中」が終わった時は感無量でした。
また来年の報恩講に向けて、日々研鑽を積まないとついて行けません。
皆さまも機会がございましたら、浅草の本山「報恩講」にご参詣くださいますように。