お彼岸について
こんにちは。
真宗学は楽しいと思えるのは、H先生のお陰だと感謝しているお坊さん見習いの「YURYU」です。
お彼岸とは
仏教では、阿弥陀さまの世界<西方極楽浄土>を「彼岸(ひがん)」、いま私たちが生きているこの世界を「此岸(しがん)」といいます。
「彼岸」は、西に位置し、「此岸」は、東に位置するとされています。
3月の春分の日と9月の秋分の日は、太陽が真東から昇り、真西に沈むので彼岸と此岸がもっとも通じやすい日になると考えられ、この時期に阿弥陀さまと、ご先祖さまを供養するようになりました。
浄土真宗には「供養」はないという方もいらっしゃいますが、阿弥陀さま、ご先祖さまへの「報恩感謝」と、お彼岸期間には「六波羅蜜」布施(ほどこす心)・持戒(つつしむ心)・忍辱(たえる心)・精進(はげむ心)・禅定(心身をきよめる心)・智慧(まなぶ心)を行じ、人が共に養われるように過ごすことが大切であると、ありがたい講義を頂戴いたしました。
人が共に養われる=供養
浄土真宗は「往生即成仏」ですから、彼岸に留まっていることはなく、衆生を救う仏さまとして「此岸」で忙しくしておられます。
阿弥陀さまのお浄土に往生することを「往相」といいます。
そしてお浄土に往生した人が、迷いのこの世間に対してはたらきかけることを「還相」というのです。
すなわち、「往相」は
これに対して「還相」は、お浄土から穢土に還るすがたになります。
人が穢土から離れて浄土に往生するということは、「自利」(自ら利すること)の成就でが、「自利」の成就を果たすだけでは仏さまの教えとはいえないのです。
「利他」(他を利すること)を行い、他の人びとがお浄土に往生できるよう、穢土の人びとへのはたらきかけが大切なお勤めになります。
「自利利他円満」自分が受け取る利益と、他の人が受け取る利益とが一つになること、それが仏さまの根本の精神ではないでしょうか。
「自分の心を満たしたければ
他の方の心を満たしなさい」ということでしょうか。
皆さまがよき「仏縁」に恵まれますように
往還回向由他力・正定之因唯信心