お経典について(阿弥陀経)
おはようございます。
お坊さん見習の「YURYU」です。
寒くなってまいりましたので、皆さまにおかれましてはご自愛をいただきますように。
本日はお経についてお話ができればと思います。
そもそもお経典とは
今から約2600年前、古代インドに現れたお釈迦さまが、35歳で成道(無上のさとり)を開かれてから、80歳で入滅(亡くなる)までの45年間、説かれた教えを「仏教」だといわれています。
その教法とは約七千巻以上という膨大な数のお経に残され、そのお経を総称して「一切経(いっさいきょう)」といっております。
お経とはお釈迦さまがご入滅後に、お弟子たちが集まり(結集)そのお釈迦さまのご説法を記録として残したものです。
まず「このように私は聞きました」と、お弟子さんがご説法の記憶をたどり、書き残したものですから、ほとんどのお経は「是如我聞(私はこのようにお聞きしました)」とか「我聞如是」で始まります。
その後内容に問違いがないか徹底討議され、全員一致した時だけ記録していったとされております。
これを「仏典結集(ぶってんけつじゅう)」と言います。
ですからお経は間違いなくお釈迦さまの説法なので、「仏説」とつけられているのです。
仏説阿弥陀経
如是我聞
わたしはこのようにお聞きしました。
一時仏在舍衛国 祇樹給孤独園 与大比丘衆 千二百五十人倶
ある時、仏さまは1250人の比丘(出家僧侶)一緒に、古代インドの王国「舍衛国(しゃえいこく)」にある「祇樹給孤独園(ぎじゅぎっこどくおん)」という祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)にいらっしゃいました。
皆是大阿羅漢 衆所知識長老舍利弗 摩訶目犍連 摩訶迦葉 摩訶迦旃延
摩訶倶絺羅 離婆多 周利槃陀伽 難陀 阿難陀 羅睺羅 憍梵波提
賓頭盧頗羅墮 迦留陀夷 摩訶劫賓那 薄拘羅 阿㝹樓駄 如是等諸大弟子
阿羅漢(あらかん)の境地に至った知識者のお名前を述べながら、その中には、長老の舍利弗(しゃりほつ)をはじめとして多くのお弟子方がいました。
并諸菩薩摩訶薩
文殊師利法王子 阿逸多菩薩 乾陀訶提菩薩 常精進菩薩 与如是等諸大菩薩
また、文殊師利法王子(もんじゅしりほうおうじ)をはじめとする大菩薩方
及釈提桓因等 無量諸天大衆倶
および、仏教の守護神である帝釈天(釈提桓因)などの天(神)もいましました。
而時仏告 長老舍利弗
その時、仏さまは長老の舍利弗に伝えました。
従是西方 過十万億仏土 有世界名曰 極楽其土有仏 号阿弥陀 今現在説法
西方へ十万億の仏の土地を過ぎた場所に、極楽という世界があり、阿弥陀という仏さまが今現在も説法をしています。
舍利弗 彼土何故 名為極楽
どうしてその地は「極楽」というのですか
其国衆生 無有衆苦 但受諸楽 故名極楽
その国で生きるものには、すべての苦しみがなく、楽しみだけを受けるので、極楽と言います。
長いお経ですので、本日はここまでにしましょう。
皆さまがよき「仏縁」に恵まれますように